そのまましずかに抱きしめる | 心に翼、黒くてカギ爪つき by 麻生新奈

心に翼、黒くてカギ爪つき by 麻生新奈

読んだ小説、書いた小説の話題が、メインです。

お母さん、ありがとう/[創作日記]
創作日記というタイトルなのだから、創作として読むのが礼儀であろう。

なにも解決はしていないが、そのまましずかに抱きしめる。
放り投げるわけではない。壊すのでもない。中身を見ようとカギを求めるのはやめる。
どんなカギをもってしても、この箱は開かないのだろうから。
ならば、箱を大事に抱きしめるしかないではないか。いまの思いである。
いままではこの開かずの箱と挌闘してきたようなもの。
これからは箱を抱きしめたまま、
箱から目を離し、少しちがう方向を見てみようと思っている。

この言葉の温かさ、リズムの柔らかさ、比喩の的確さ、意味の美しさ。